麻生太郎財務相は23日の閣議後の記者会見で、政府・日銀が掲げる2%の物価上昇目標に関して、「金融でできる範囲は限られてくる」と述べ、現時点で日銀による追加的な金融緩和の必要性は低いとの認識を示唆した。
日銀の10月末の金融政策決定会合では、追加緩和が決まるかどうかが注目となっている。
これに対し麻生財務相は「判断は日銀に委ねられている」と強調。ただ、原油安が物価を押し下げているほか、「いまの世の中にはお金がないのではなく、需要がない」と指摘。金融政策と賃上げなど需要増の施策が「両方あいまっていくことが必要」と話した。
物価目標の水準については、「方向は間違っていない。2%目標を変える必要は今この時点で感じていない」と語った。