【軽減税率】“もらい得”の益税膨らむ可能性も

2015.10.28 01:17

 消費税増税時の軽減税率の経理方式では、中小事業者などの負担に配慮して、売上総額から税額を計算する「みなし課税」も検討される見通しだ。ただ、みなし課税の場合、消費者から受け取った消費税が事業者の手元に残ってしまう「益税」が増えることも懸念される。益税の問題点をQ&A方式でまとめた。

 Q 益税とは?

 A 本来、納めるべき消費税が事業者の手元に残って利益になることだ。

 Q なぜそんなことになるの?

 A 現状では年間売上高1千万円以下の事業者の消費税納税を免除する「免税点制度」など中小・零細企業の負担軽減のために導入されている優遇制度が要因となっている。

 Q 具体的には?

 A 消費税は事業者が客から受け取った消費税額と自ら仕入れの際に払った消費税額の差額を納税する仕組み。たとえば、和菓子屋が原材料を業者から100円(消費税込み108円)で仕入れて「まんじゅう」をつくり、客に200円(同216円)で販売すると、代金のうち16円が客から受け取った消費税となる。そこから仕入れの際に払った分を差し引きして8円を納税する必要がある。ただ、免税点制度の利用で8円分を支払わなくてすみ、その分が利益になるわけだ。

 Q 消費税率が上がると益税はさらに増えるね

 A そうだ。税率が10%になると、先ほどのまんじゅうのケースに当てはめると、仕入れ時に払った消費税は10円で、客から受け取った分は20円なので差し引き10円が手元に残る。免税点制度の見直しは今後の検討課題となりそうだ。

 Q 軽減税率導入時の経理方式にみなし課税が検討されているが、その場合、なぜ益税が膨らむ?

 A みなし課税は売り上げに占める軽減税率の対象品目を一定割合とみなして納税する仕組みで、売り上げから税額を簡単に計算できる利点がある。しかし、対象品目の割合を正確に設定するのは難しく、益税が増えかねない難点も指摘されている。

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