首都ジャカルタで開かれた労働環境改善や賃上げを求める集会に参加した工場労働者たち。インドネシアは近年、賃金の上昇圧力が強まっている(AP)【拡大】
新方式は来年から8州を除く全国で導入され、政府は今後5年ごとに最低生活費との突き合わせを行って最低賃金の推移が妥当かどうかを検討していく方針だ。
ダルミン調整相は新方式について「政府は労働者が必要最低限の生活ができるようセーフティーネットを提供すると同時に、失業者のことも考えて企業誘致を進めなくてはならない」と述べ、賃金上昇が抑制されたとしても、より多くの雇用創出につながる意義は大きいと強調した。
しかし、賃金上昇の抑制は労働者の反発につながるとみられており、労働組合からは早くも新方式に反対する声が上がっている。同国の3大労組の一つ、インドネシア労働組合総連合(KSPI)は、そもそも基準となる現在の最低賃金が低すぎるとして、新方式の受け入れを拒絶する意向を表明した。
KSPI幹部は「政府が独断で最低賃金を決定する方式は受け入れられない。労使と政府代表で議論すべきだ」と述べ、交渉要求が受け入れられなければ11月に500万人規模のストライキを敢行する構えをみせた。
景気浮揚策の一環として打ち出した新しい最低賃金決定方式が順調なスタートを切れるか、経済成長の再加速を目指すジョコ政権にとって試練の時が続きそうだ。(シンガポール支局)