すでに先行開発エリア(ゾーンA)で第1期(211ヘクタール)の造成工事が6月に完了、第2期(150ヘクタール)も16年半ばの完了に向けて工事が進んでいる。7月末までに48社が進出を決めた。うち24社が日系企業で、10社が工場建設に着手し、すでに稼働が可能な工場もある。9月には麻生太郎副総理が出席し、開業式が行われた。ティラワ経済特区は製造業進出の“試金石”として注目される。
◆ヤンゴン進出
日系企業をはじめ外資企業にとって、ティラワのように産業基盤が整備された経済特区への進出が現実的で、成功確率が高いと考えるのは当然だろう。現時点で、ほかに経済特区の構想があるのは、西部のチャウピューと南部のダウェイの2つしかない。どちらも計画が本格的に動き出すまでには数年程度を要するだろう。
ただ、必ずしも経済特区でなければ安心して進出できないわけではない。たとえば、ヤンゴンには既存の工業団地があり、土地と電力が確保できれば軽工業品の工場であればほぼ問題なく操業できる。縫製業などはヤンゴンに進出したり委託加工したりしている企業がすでに多くある。
一方、産業インフラの未整備により進出になかなか踏み切れない製造業を尻目に、サービス業の動きは速い。今年4月に三菱東京UFJ銀行と三井住友銀行がヤンゴンで支店を開業、8月にはみずほ銀行もヤンゴン支店をオープンし、日本の3大メガバンクが出そろった。ミャンマーに進出した外資企業などに融資や送金といったサービスを提供していくという。また、キリンホールディングスは地場ビール最大手のミャンマー・ブルワリーを買収し、ミャンマー市場を取り込む計画を着々と進めている。
今後、日本企業にとってミャンマーは、東南アジアの事業拠点として重要性が高まるに違いない。(談)