【マニラ=坂本一之】安倍晋三首相は18日午前(日本時間同日午後)、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議や環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)首脳会合に出席するため、フィリピンの首都マニラに到着した。同日のTPP参加12カ国による首脳会合に参加し、交渉の大筋合意を歓迎するとともに、協定発効に向け国内の批准手続きを進めていく方針を各国で確認する。
19日のAPEC首脳会議では、パリ同時多発テロを受けてテロ対策での協力について協議。アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)構想の実現に向けた取り組みを進めることで一致する。
首相は19日にオバマ米大統領と首脳会談を開き、オバマ氏とTPP交渉の大筋合意や安全保障関連法の成立などを受け経済、安全保障面で協力を深化させる方向性を確認する。テロ対策や南シナ海で軍事拠点化を進める中国の海洋進出についても連携していくことで一致する見通しだ。
首相は20日にマレーシアの首都クアラルンプールに移り、東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3(日中韓)首脳会議などにに出席。22日の日・ASEAN首脳会議では南シナ海問題を協議し、23日に帰国する。