民間シンクタンク9社による2015年度の経済成長率見通しの平均が、物価変動の影響を除く実質で前年度比0.8%、名目で2.3%にとどまることが23日、分かった。16年度も実質、名目とも1%台の見通しで、安倍晋三政権が20年ごろを目指す名目国内総生産(GDP)600兆円は難しいペースだ。こうした情勢を踏まえ、政府は24日に開く経済財政諮問会議などで、消費刺激のための賃上げや設備投資拡大を改めて求める考えだ。
シンクタンク各社は、16日発表の7~9月期の実質GDPが年率前期比0.8%減と2四半期連続でマイナスとなったことを受け経済見通しを試算した。
10~12月期以降は賃金の持ち直しなどから景気は緩やかな回復に向かうが、「消費や設備投資を押し上げる力は弱い」(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)ため16年度平均は実質で1.5%にとどまる見通し。
16年度末に「17年4月の消費税再増税前の駆け込み需要がある」(ニッセイ基礎研究所)といったプラス要素があるが、下ぶれリスクも多い。大和総研は「中国経済の減速」「(利上げなど)米国の『出口戦略』に伴う新興国市場の動揺」などを挙げている。