【ジャカルタレター】インドネシア、テロ抑制にイスラム団体貢献 (2/2ページ)

2015.12.9 05:00

ジャカルタ市内の法廷で、イスラム過激派への勧誘をしたとして裁判にかけられる容疑者(中央)。インドネシアでもテロの脅威が身近に迫っている=10月(AP)

ジャカルタ市内の法廷で、イスラム過激派への勧誘をしたとして裁判にかけられる容疑者(中央)。インドネシアでもテロの脅威が身近に迫っている=10月(AP)【拡大】

 これには二大イスラム団体、ナフダトゥール・ウラマー(NU)とムハマディアの貢献が大きいといえる。NUは「ウラマーの復興」という意味であり、農村部を中心に土着の伝統を重んじながら、プサントレンと呼ばれる寄宿学校を基に発展してきた。

 一方、ムハマディアは、1912年に近代イスラム改革運動として発足し、都市部を中心に、真のイスラムの実践として教育と医療を重視し、インドネシア各地に学校や病院を持っている団体である。

 ◆市民社会と歩調

 この二大イスラム団体は、インドネシアの独立にも関わり、また民主化にも大きく貢献し、さまざまなな社会福祉活動を行っているだけではなく、政治や経済、思想的にも大きな影響力を持っている。両団体ともインドネシアの「寛容のイスラム」を前面に押し出し、過激派の抑え込みにも積極的に関わっている。

 もちろん、過激派の割合が少ないからといってテロの危険がないわけではない。ただ、だからといって不安をあおるのは過激派たちの思うつぼだ。日本は、テロ対策のハードの部分の強化だけではなく、NUとムハマディアといった市民社会と歩調を合わせ、協力関係を強化させることで、ソフトパワーによっても東南アジアにおけるイスラム過激派の伸長を抑え込む努力を後押しすべきではなかろうか。(Serendipity Japan 堀場明子)

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 「ASEAN経済通信」

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