■「トリプルA」以外は中国のメンツ許さず
中国が主導する国際開発金融機関、AIIB(アジアインフラ投資銀行)が25日に正式に発足した。2016年1月16日から3日間、北京で設立総会を開き、いよいよ始動する。
12月3日、中国の国営通信社である中国新聞社が目を引くニュースを報道した。AIIB準備チームの幹部が、「格付けの取得には時間がかかるため、資金調達のために発行する債券は格付けなしになる」という見通しを示したというのだ。
また、この幹部は本件については韓国の企画財政省が支持と「積極的な参加」を表明しているとも話したという。初年度の起債規模は1億~5億ドルを見込んでいる。
格付けは債券の信用度を示すもので、それなしで国際的に資金調達を行うことは通常は考えられない。買い手は、まったくリスクが測れない商品に投資することになるからだ。AIIBの背後にいる中国財政省があえて、そんな無謀を行う理由は何か。また、それに付き合う韓国政府の思惑は何なのか。国際金融のプロの間でも、そのミステリーの解釈に悩む向きが多い。
おそらく、その答えは中国がメンツをかけて格付けの最上級である「トリプルA」を狙っているということにある。ロイター通信によれば、AIIBの初代総裁に内定している金立群氏は9月17日にシンガポールで開かれた国際会議で「投資家がわれわれをトリプルAと認識し、格付け会社がそうしないならば、格付け会社の評判が大きく傷つくだろう」と話した。
そのうえで、トリプルAが得られない場合でも中国国内で200億~300億ドルを非常に有利な金利で調達できるという見方を示したという。実際、中国の国有銀行からドル資金を借りることは容易なはずだ。