北京の釣魚台迎賓館で行われたアジアインフラ投資銀行の開業式典=16日(共同)【拡大】
だが米議会ではTPP大筋合意の内容に不満が噴出、批准のための手続きを始める見通しすらたたない。オバマ氏の残り任期もわずかで、国内の関心は大統領選に向かっている。
米国が主導する国際金融・経済の枠組みを中国が揺さぶる。米国が最大出資国であるIMFは、発言力を求める中国などの声に押され、新興国の出資比率を高める改革に踏み切った。準備資産「特別引き出し権(SDR)」の構成通貨への人民元の採用も決まった。
関与模索する日本
日本は米国と歩調をそろえてAIIBへの出資を見送った。麻生太郎財務相は15日の会見で、今後の出資の可能性について「今までと変わらない」と述べた。運営上の懸念が解消されていないとの認識からだ。