復興庁4年、生活再建に予算重点へ

2016.2.12 05:00

 東日本大震災の復興期間とされた2011~20年度の10年間に用意される予算は約32兆円と阪神大震災を大きく上回る規模となる。当初は事業の遅れによる予算の使い残しが頻発。被災地以外への使用も問題化したが、公共事業はようやく本格化、生活再建や東京電力福島第1原発事故対策に重点は移りつつある。

 15年度までの集中復興期間の事業費は25兆5000億円で、国が全額を負担した。高台移転など公共事業に充てる「住宅再建、復興まちづくり」の費用は10兆円で全体の4割に当たる。これらの費用が膨らみ、復興事業費は阪神大震災の16兆3000億円を大きく超えた。

 一方で、当初の事業の遅れから11、12年度ともに復興予算の4割弱が使われずに翌年度に繰り越すなどされた。防災事業などで被災地以外に使われた復興予算も12年秋に問題化した。

 事業がその後加速し、14年度までの累積の復興予算は、建設業者などへの支払いで約8割が使われた。被災地以外の使用は国会などで批判を浴びたため政府は14年度までに約1900億円を都道府県などから返還させた。

 16~20年度は「復興・創生期間」とされ、6兆5000億円の事業費を想定、宅地造成や堤防建設が進んだ地域では農林水産業や観光などの復興に比重が移る。みずほ総合研究所の岡田豊主任研究員は「安全、安心な町を整備しても仕事がなければ人は出ていく。持続可能なまちづくりが重要だ」と強調する。

 16年度予算案では、2兆4000億円の復興庁予算のうち1兆円を原発対策費が占めた。政府は21年度以降も原発事故対策には「国が前面に立って取り組む」方針を打ち出しているが、復興特別会計の制度は20年度で終了する。その後の枠組みづくりも今後の焦点だ。

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