17日の短期金融市場で、金融機関同士が担保なしで資金を貸し借りする「無担保コール翌日物金利」が一時マイナス0.050%をつけた。日銀が16日にマイナス金利政策を始めてから翌日物金利がマイナスになったのは初めて。短期市場の取引量は急減しており、金融機関同士の資金仲介を担う市場機能が低下する恐れが高まっている。
短資協会によると、主要な短期市場であるコール市場の取引残高は16日、前日比72.6%減の4兆5360億円に急落し、比較可能な2001年以降で最も少なくなった。金利の急低下で取引が手控えられたことが理由だ。取引が細ると、金利の急変動などのリスクが高まる。
翌日物金利がマイナスになったのは、銀行などが余分な資金を日銀に預けて0.1%の手数料を取られるより、より小さいマイナス幅で貸し出せば損が少ないためだ。
17日の平均金利はマイナス0.002%だった。翌日物金利がマイナスになるのは06年2月以来。