閣議前、麻生太郎副総理・財務金融相(右)と言葉を交わす安倍晋三首相=23日午前、首相官邸(酒巻俊介撮影)【拡大】
具体的には、3月初旬の米雇用統計など重要指標次第としながらも、株安や資源安など市場の混乱が長引く場合は利上げを先送りする可能性を示唆。その一方で「引き締めが遅れれば経済の過熱を招く」とも指摘し、緩やかな利上げ路線は堅持する姿勢を崩さない。
あいまいな答弁には、「市場に支配されず、金融政策の自由度を保ちたい」というイエレン氏の苦渋もにじむ。
にもかかわらず、市場の大半は「もう年内の利上げはない」と織り込み始めた。G20の場でも、議長国の中国や他の新興国から利上げペースの鈍化を求める意見が出そうだ。
FRBが、市場や新興国の“期待”を無視して追加利上げに踏み切れば、投資家心理に水を差してしまう。ただ、当面の利上げを先送りしても、中長期的には「世界の景気は、米国が利上げを断念するほど落ち込んだ」と受け取られ、安全資産の円を買ってドルを売る動きが強まる恐れも否定できない。市場の不安払拭に向けて、国際協力銀行(JBIC)の渡辺博史総裁は「イエレン氏はG20の場で明確に説明する必要がある」と指摘した。