財務省が8日発表した1月の国際収支速報によると、海外とのモノやサービス、投資の取引状況を示す経常収支は5208億円の黒字だった。黒字は19カ月連続で、黒字幅は前年同月比5.1倍に増えた。原油安による輸入額の減少に加え、訪日外国人の伸びで旅行者のお金の出入りを示す旅行収支の黒字が比較可能な1996年以降、単月で過去最大を更新したことが貢献した。
1月の経常収支の黒字幅としては、東日本大震災直前の2011年(6598億円)以来の水準に回復した。内訳は、輸出から輸入を差し引いた貿易収支が4110億円の赤字。輸入が19.8%減の5兆7660億円に抑えられ、赤字幅は前年同月の8566億円から大幅に縮小した。ただ、輸出は15.4%減の5兆3550億円で、アジア向けが不振だった。
好調に推移している旅行収支の黒字は3.1倍の1347億円に上った。訪日外国人旅行者数が1月として過去最高を記録したことが要因だ。
一方、海外投資から得られる利子や配当を示す第1次所得収支の黒字は6.2%減の1兆3310億円にとどまった。外国為替相場が対ユーロで円高に振れ、ユーロ建て債券から入る利子が円換算で目減りした。