マイナス金利政策見直しを 参院予算委公聴会で意見

2016.3.11 05:00

参院予算委の公聴会に出席した(手前から)経済評論家の林健二郎氏と東短リサーチの加藤出社長=10日午前

参院予算委の公聴会に出席した(手前から)経済評論家の林健二郎氏と東短リサーチの加藤出社長=10日午前【拡大】

 参院予算委員会は10日、2016年度予算案と経済・財政に関する公聴会を開いた。出席した有識者から、日銀が始めたマイナス金利政策の見直しを求める意見や、消費税の軽減税率制度導入を評価する意見が出た。

 東短リサーチの加藤出社長は、マイナス金利政策で金融機関の利ざやが減って収益が悪化する恐れがあると指摘。「地方の金融機関からは、目先の収益を上げることに力を入れざるを得ず、政権が目指す地方創生への取り組みが後回しになる懸念すら出ている」と述べ、金融緩和策の見直しが必要だと主張した。

 経済評論家の林健二郎氏は、2014年4月に消費税率を8%へ引き上げたことによる消費の落ち込みが大きかったと言及。財政再建のため税率10%への再増税が必要だとした上で「景気が失速してはいけない」と述べ、食料品を中心とした軽減税率の導入が効果的との認識を示した。

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