中国におけるシルバー産業市場の将来性に目を付けた外国資本が続々と進出を始めている。
北京で5月3~5日に開催される「第5回中国国際シルバーサービス業博覧会」には、米国、カナダ、フランス、英国、日本、シンガポールなど10余りの国や地域からの出展が予定されている。中でもフランスや日本は今回、集団で出展し、中国でのこれまでの業績を披露することで、さらなる提携や業務発展を模索する構えだ。
同博覧会組織委員会の馮暁麗秘書長は、先週行われた開催に向けた発表会で「博覧会では中国国内外の関係機関がシルバー向けサービス・商品を紹介するほか、フォーラム開催も予定している」と説明。フォーラムには12のテーマに分かれたサブフォーラムも準備されており、その内容は「サービスの標準化、IT(情報技術)イノベーション、高齢者向け教育やシルバーサービスを行う人材育成、コミュニティー内での在宅ケアなどだ」という。
「2016~20年中国シルバー産業投資分析および展望予測報告」によると、中国のシルバー産業には産業チェーンが広範囲にわたるという特徴があり、同期間の市場消費規模は10兆元(約171兆3000億円)超、年平均増加率は17%に達すると予測。今後20年間で産業規模は20兆元以上となる見込みがあるという。
こうした背景を受け、同博覧会への出展意欲も国内外で高まっている。今回、日本の出展エリア面積は700平方メートル超で、国際展示エリアの半分近くを占めている。(中国新聞社)