英EU離脱警戒で世界株安 NY、一時170ドル下落 ユーロ売られ119円台

2016.6.11 10:36

10日、株価が下落したニューヨーク証券取引所のトレーダー(ゲッティ=共同)

10日、株価が下落したニューヨーク証券取引所のトレーダー(ゲッティ=共同)【拡大】

 10日の世界の株式市場は、欧州連合(EU)離脱を巡る英国の国民投票を23日に控えて投資家が離脱への警戒感を強めたため、同時株安の様相となった。アジアや欧州の主要株価が軒並み下落したのに続き、ニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均の下げ幅は一時170ドルを超えた。

 外国為替市場ではユーロ安が進行し、ニューヨーク市場の円相場は一時、2013年4月上旬以来、約3年2カ月ぶりの円高ユーロ安水準となる1ユーロ=119円92銭をつけた。株式から比較的安全な資産とされる金や米国債などに資金を避難させる動きが広がった。

 英国でEUからの離脱支持が残留を上回ったとの最新の世論調査もあり、離脱派が勢いを増せば市場が大きく動揺し、世界的に株安が進む可能性もありそうだ。 ニューヨーク市場は、ダウ平均が前日比119・85ドル安の1万7865・34ドルで取引を終えた。ハイテク株主体のナスダック総合指数も64・07ポイント安の4894・55と続落した。「不透明感が強く、株を積極的に買い進む雰囲気ではなかった」(アナリスト)という。原油先物相場が大幅続落し、収益悪化懸念からエネルギー関連株が売られたことも相場を押し下げた。

 欧州市場では、ロンドンFT100種株価指数が2%近く下落。ドイツ・フランクフルトのクセトラDAX指数は約2・5%安だった。 株式市場から流出した資金は比較的安全な資産とされる米国や英国、ドイツの国債などに流れた。米長期金利の指標となる10年債利回りは一時、今年2月中旬以来、約4カ月ぶりの低水準となった。比較的安全な資産とされる金も3日続伸し、終値は約1カ月ぶりの高値をつけた。(共同)

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