記者会見する日銀の黒田東彦総裁=東京都中央区・日銀本店【拡大】
日米の中央銀行が金融政策の変更を見送ったことで、16日の円相場は約1年10カ月ぶりの円高水準となる1ドル=103円台に突入し、日経平均株価は前日比500円近く急落した。
英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる不透明感が円高の進行を加速させており、政府、日銀には手詰まり感も強く、日本経済の先行きに暗雲が漂ってきた。
15日の米連邦公開市場委員会(FOMC)は利上げをせず、16日の日銀の金融政策決定会合は政策の現状維持を決めた。
日銀の追加緩和見送りへの失望感から日経平均株価は急落。終値は前日比485円44銭安の1万5434円14銭と、今年2番目に低い水準となった。
日銀の黒田東彦総裁は金融政策決定会合後の記者会見で、円高進行に関し「日本経済や、将来の物価上昇率に好ましくない影響を与える恐れがある」と指摘。金融市場の不安定要因になっている英国のEU離脱問題は「(海外の)主要中央銀行と十分連絡を密にしながら注視している」と強調した。
菅義偉官房長官も16日午後の記者会見で、円高に関し「一方向に偏った急激な、投機的な動きがみられており、極めて憂慮している」と述べた。