可処分所得、12年から横ばい水準 日本総研試算 アベノミクス前と比較

2016.7.5 05:00

 家計の手取り収入にあたる「可処分所得」が、安倍政権の経済政策アベノミクスが始まる前の2012年から横ばい水準にとどまっていることが2日、日本総合研究所の試算で分かった。賃金の総額を示す「雇用者報酬」は増えたものの、所得税や社会保険料の負担も増加したため、それらを差し引いた可処分所得は伸びなかった。

 政権は企業の賃上げをアベノミクスの成果と強調しているが、買い物などに使える可処分所得が増えていないことが、個人消費低迷の原因と日本総研は指摘している。

 日本総研は、内閣府の国民経済計算を基に、雇用者報酬などの12年の平均を100として四半期ごとの動きを算出した。

 雇用者報酬は12年1~3月期の100.6から右肩上がりに上昇し、15年1~3月期は102.9となった。これに対し可処分所得は12年1~3月期の101.2から増減を繰り返し、15年1~3月期は100.9とほぼ横ばいだった。これ以降の可処分所得全体を把握できる統計はまだ公表されていない。

 この間、厚生年金の保険料率は毎年引き上げられ、健康保険料率も上がった。所得税の最高税率も15年から引き上げられ、株の配当や売却益に対する税率も14年から上昇。収入に対する税と社会保険料の負担割合は、14年度に約25%に達した。この中に消費税は含まれていない。

 日本総研が家計調査を分析したところ、35歳未満の若年層は消費に慎重な姿勢を強めていた。年金・医療など社会保険制度をめぐる将来不安で守りの意識になっていることがうかがえるという。

 日本総研の村瀬拓人副主任研究員は、安倍政権が賃上げを後押しする一方で家計の負担を増加させ「方向性が逆の政策が同時にとられた」と問題点を指摘。「歳出改革に取り組み、家計の負担増を抑えつつ将来不安を解消していくことが、消費の回復には必要だ」と話している。

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