【政策を問う】労働市場の抜本改革が必要 (1/2ページ)

2016.7.6 05:00


【拡大】

 □大和総研・熊谷亮丸チーフエコノミスト

 参院選で「アベノミクスの是非」が問われているが、アベノミクスは「まず成長戦略で企業を元気にして(家計などへの)分配の原資を作り、日本経済を良くする」という、ある意味で常識的な政策だ。基本的な方向性は正しい。実際、企業収益が過去最高に達し、有効求人倍率は約24年ぶりの高水準になるなど労働環境も改善している。一定の成果は上がってきた。

 これに対し、子ども手当を中心に「分配」を優先した旧民主党政権下では、景気は全く良くならなかった。ビジネスの足を引っ張る政策が打ち出され、日本企業は「円高」「自由貿易の遅れ」などの「7重苦」に苦しめられた。

 安倍晋三政権の問題は、若干、ポピュリズム(大衆迎合主義)に陥りがちであることだ。

 アベノミクスの旧「三本の矢」でいうと、1本目の金融政策は、日銀に大きな負担がかかり、黒田東彦総裁が孤軍奮闘して、かなり限界に近いところまで政策対応を行っている。

 だが、2本目の財政政策における社会保障制度改革や、3本目の成長戦略における岩盤規制緩和には踏み込めず、先送りしてしまっている。

 とくに労働市場の改革は岩盤規制緩和の本丸だ。正規と非正規に二極化した雇用体系や硬直的な解雇ルールなどを改革すれば労働生産性が改善するし、若年層の将来不安は解消される。消費低迷、少子化といった構造的問題の解決につながり、一石三鳥にも四鳥にもなる。

 (あらゆるモノをインターネットにつなぐ)「インターネット・オブ・シングス(IoT)」など目を引く目玉政策ばかり掲げて抽象的な「成長戦略」を描くだけでなく、抜本的な改革を進めていかなければならない。

産経デジタルサービス

IGN JAPAN

世界最大級のビデオゲームメディア「IGN」の日本版がついに登場!もっとゲームを楽しめる情報をお届けします。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。