日銀展望、17年度0.6% 増税延期、GDP押し上げ

 日銀は1日、消費税増税延期が実質国内総生産(GDP)成長率を2016年度は0.4%押し下げ、17年度は0.6%押し上げる効果があると試算していることを明らかにした。

 16年度は直前の駆け込み需要、17年度は駆け込み需要の反動減がなくなるとの想定で、17年度の押し上げ効果の方が、16年度の押し下げ効果よりも高い。日銀は短期的には経済にとってプラス効果があると分析しているようだ。ただ、日銀は英国の欧州連合(EU)離脱決定など経済の先行きの不確実性の高まりが企業や家計の心理を悪化させるのを防ぐため、追加緩和に踏み切った。これを踏まえれば、消費税増税延期の効果はいまの日本経済に大きなプラス要因とまではいかないようだ。

 日銀は追加緩和の判断の根拠とした30日公表の「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」(全文)で消費税増税延期の影響を分析した。

 欧米諸国と比べた公共料金の特徴も調べた。政府が直接価格を決める品目割合が5%強と英国、独の2倍強の水準であることも判明。料金がここ10年下がり続けており、公共料金の低下が物価上昇につながらない理由のひとつとみている。