
懇談会で意見交換する経団連(右側)とJAグループの首脳=2日、東京都千代田区【拡大】
経団連とJAグループのトップは2日、東京都内で懇談会を開き、国内農業の競争力強化に向け、経済界と農業界が協力していくことを確認した。懇談会は約2年ぶりで、首脳同士が今後も適宜、意見を交わすことにした。
会合の冒頭、全国農業協同組合中央会(JA全中)の奥野長衛会長は環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)発効に備え、「われわれも構造転換しないといけない。農業だけは別枠という考えではない。知恵を借りたい」と述べ、協力を呼び掛けた。
これに対し、経団連の榊原定征会長は「農業の経営力強化、生産性向上、物流効率化などの課題に貢献したい」と応じた。
経団連とJAグループは2014年から連携計画を進めている。全国農業協同組合連合会(JA全農)は、NTTグループの高精度気象予測システムを活用し、生産者らに情報を提供している。天候が悪化する前にブドウを収穫できるといった効果がある。