
尖閣諸島周辺の領海に侵入した中国漁船=5日(海上保安庁提供)【拡大】
安倍晋三首相は6日午後、広島市から帰京して公邸入りし、谷内正太郎国家安全保障局長、中島敏海上保安庁長官、金杉氏らと対応を協議した。
5日にも公船2隻と漁船6隻が同じタイミングで尖閣周辺の領海に侵入し、杉山晋輔外務事務次官が中国の程永華駐日大使を外務省に呼んで抗議したばかり。
日本の領海内で中国公船が漁船に立ち入り検査などを行えば、中国政府が「主権を行使した」と主張しかねない。
尖閣周辺の接続水域は、日中漁業協定で中国漁船の操業が認められていることから、多数の漁船が操業する例はある。
しかし今回は、公船と共に行動しており、対日攻勢とみられる。中国には、武装した海上民兵が乗った偽装漁船も存在する。また、南シナ海でも漁船群を勢力拡張に利用してきた。このため、日本政府は警戒を強める方針だ。