一方、新しい社長、編集長らは「炎黄春秋」の8月号を刊行し、今後とも「実事求是」の方針を維持していくと宣言している。8月号の体裁は従来通りである。
だが、問題は内容だ。解任された編集責任者らは8月号に対して、「にせの『炎黄春秋』だ」と批判している。
人が変われば、中身は必ず変わる。今後の「炎黄春秋」が、たとえ名称や体裁は同じでも、かつての「炎黄春秋」とまったく異なるものとなるのは間違いないだろう。
共産党は毛沢東時代以来、政権の維持にとって不利な言論はできるだけ早い段階で封じ込める方針を採ってきた。それは今日の習近平政権においても変わらない。まして、問題や矛盾が蓄積している現在、「異論」に対してますます敏感になっているのが実情だ。