鹿児島の三反園知事、九電に川内原発の一時停止を要請 安全性の検証求める

 鹿児島県の三反園訓知事は26日、県庁で九州電力の瓜生道明社長と会い、川内原発(薩摩川内市)を直ちに一時停止し、施設の安全性を点検・検証するよう求める要請書を手渡した。新規制基準施行後、知事が稼働している原発の停止を要請するのは初めて。

 三反園知事は「熊本地震後、県民の不安の声は高まっている。誠意ある対応を取ってもらいたい」と強調。瓜生社長は「しっかり検討したい」と応じた。知事に原発を止める法的権限はないが、九電は9月初旬をめどに回答をまとめる方針。

 要請書では原発周辺の活断層の調査や、原発事故時の避難計画に対する支援強化も求めた。

 川内原発は1号機が昨年8月、2号機が10月に再稼働した。九電は熊本地震後に点検し、安全性を確認したとしている。