
アフリカ開発会議で演説する安倍首相=28日、ナイロビ(共同)【拡大】
2005年の国連総会で日本、ドイツ、ブラジル、インドの4カ国グループ(G4)は常任理事国を6増やし、うち2はアフリカ連合(AU)加盟国から選ぶ案を提唱したものの、拒否権の扱いでAUと意見が食い違い、中国の反対などもあり廃案になった経緯がある。
安倍首相が力説する「質の高いインフラ」も中国への牽制にほかならない。今回のTICADには日本企業約70社の約200人も同行し関連行事に参加した。そもそも日本が主導するTICADは1993年から始まり、アフリカ開発協議の先駆的存在。外務省は「冷戦終結後に国際社会の関心を呼び戻すきっかけとなった」と位置付ける。
ただ20年超の歳月を経て、情勢は変容する。鉱物資源などの獲得を狙ってアフリカに進出する中国に逆転を許している面は否めない。日本が「質」を訴えるのは「量」で中国に後れを取る実態の裏返しともいえる。
中国は「内政不干渉」を原則とし、スーダンなど強権体制国家との関係も強化してきた。進出する中国企業などと現地の人々との摩擦が各国で多発する事情もあるが、圧倒的な事業規模でアフリカの重要な連携相手として存在感を増している。
日本のインフラ関連企業の関係者は「アフリカ側がパートナーを選ぶ時代になってきた」と語った。(ナイロビ 共同)