日米欧に新興国を加えた20カ国・地域(G20)首脳会議が4日、中国東部・浙江省の杭州市で開幕した。世界経済は英国の欧州連合(EU)離脱や新興国の景気減速など下振れリスクを抱えており、各国首脳が持続的成長に向けた協調を確認。構造改革や財政出動などの政策の実施を盛り込んだ首脳宣言を5日に採択する見通しだ。
中国がG20首脳会議の議長国となるのは初めて。杭州市は習近平国家主席ゆかりの地で、大国としてのメンツをかけて会議を成功させようとしている。
安倍晋三首相は4日、記者団に「先進国、新興国が協力して世界経済をしっかりとした成長軌道に戻していく、そのための議論をリードしていきたい」と抱負を述べた。
G20は2014年の首脳会議で成長率を5年で2%引き上げる目標に合意したが、国際通貨基金(IMF)の報告では1%程度にとどまる見通しだ。