日銀は30日、金融政策の枠組みを抜本的に修正し、目標をお金の「量」から「金利」に転換した9月20、21日の金融政策決定会合での「主な意見」を公表した。新たな枠組みは「政策の持続性が高まる」と支持する声が多かった。日銀は2%の物価上昇の早期実現を掲げているが、達成まで時間がかかるとの認識が委員の間に広がっていることが浮き彫りになった。デフレ脱却に向け、賃上げや構造改革といった成長戦略の強化を政府に求める意見も相次いだ。
日銀が9月会合で政策変更したのは、長期国債を年80兆円買い入れる目標のままだと、いずれ購入できる国債がなくなって行き詰まるとの金融政策の限界論を拭い去る狙いがある。政策目標を国債購入量から金利に変更したことで、今後の金利動向によっては国債買い入れ額の縮小を含めた対応が可能になる。
会合では物価が下振れする可能性が大きいとして「息長く腰を据えた取り組みが必要」と政策の持続性を重視する見方が多く、ある委員は「買い入れの持続性と市場の安定性を高める」と政策変更を支持した。経済の先行きに不透明感が強いとして、物価目標の達成には成長力強化で「民需を高めることが不可欠」と訴える委員もいた。また金融緩和を続ける期間を消費者物価上昇率の実績値が2%を超えるまでとしたことは「極めて強いコミットメント(約束)」などと評価する意見が多かった。
一方、長期金利が上昇すれば「(国債の)買い入れペースが高まるリスクが相応にある」と分析し政策の行き詰まりを懸念したり、物価2%超まで緩和策を続けるのは非現実的だと指摘したりして、政策変更の効果を疑問視する声も上がった。