日銀が3日発表した9月の企業短期経済観測調査(短観)は、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)が大企業製造業はプラス6で、前回6月調査から横ばいだった。横ばいは2四半期連続。円高が進んだことや台風が相次いだことでの悪影響はあったが、4月の熊本地震からの復興が本格化したことなどで打ち消す形となった。
DIは、景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた割合を差し引いた値。3カ月後の先行きもプラス6だった。
業種別では熊本地震からの復興が寄与した自動車が10ポイント上昇しプラス8、円高で原材料価格が低減した木材・木製品も12ポイント上昇しプラス41だった。円高が輸出に響いた造船・重機等はマイナス18と22ポイント悪化した。
非製造業のDIは1ポイント悪化して18となり、3期連続の悪化。台風の影響が出た運輸・郵便や消費不振を背景に小売などが悪化した。
今回調査で示された平成28年度の想定為替レートは1ドル=107円92銭で前回調査の111円41銭から3円以上円高へと修正した。ただ、9月30日の東京外国為替市場の円相場は101円台前後で取引されており、想定レートからさらに約6円の円高となっている。足元の円高水準が続けば、輸出産業を中心に収益の悪化懸念が強まりそうだ。
中小企業は製造業、非製造業とも改善し、全産業は1ポイント上昇の0となった。改善は27年9月調査以来1年ぶり。