ロシアのプーチン大統領が、12月の訪日に向けて両国で検討している経済協力に関し、サハリン(樺太)と北海道を海底ケーブルでつなぎ、日本に電力を供給する「エネルギー・ブリッジ」構想について強い関心を持っていると日本側に伝え、実現を求めていることが分かった。ロシア極東の発電コストは日本の約3分の1と割安で、電力輸入が実現すれば電気料金の引き下げにつながる。ただ、電力の一部を外国に依存することについて安定供給の面から不安視する声も強く、政府は慎重に検討している。
この構想は、経済協力の具体策としてロシア経済発展省が提案した50項目のプロジェクトの一つ。交渉筋によると、この案件についてプーチン氏自らが日本側に「サポートする」と具体的に言及し実現を促した。
サハリン南端のアニワ湾から北海道・稚内まで宗谷海峡(最狭部で約42キロ)を海底ケーブルでつなぎ、ロシア国営電力大手、ルスギドロの子会社が極東に持つ火力発電所から日本に電気を送るというもの。ケーブル敷設はソフトバンクグループが検討している。火力発電のコストは、極東が1キロワット時当たり4円程度なのに対し、液化天然ガスを中心とする燃料を輸入に頼る日本は同13円前後と割高。安い電力が輸入できれば、料金負担の軽減が期待できる。