
所得税の抜本改革をめぐり、菅義偉官房長官(右上)、佐藤慎一財務省事務次官(左)、自民党の宮沢洋一税調会長(左下)ら政府・与党のキーマンの思惑にはすれ違いがみえる【拡大】
抜本改革は困難となったが、配偶者控除見直しの将来像をどこまで描けるのか綱引きは続く。11日に役員人事を決めた自民党税調は週内にも会合を開き、年末に向けた「第2幕」が始まる。
政府、与党は配偶者控除の年収要件を引き上げることで女性の就業拡大を促す方向にかじを切ったが、負担増の問題はなお立ちはだかる。将来的な改革でも、再分配色を強めれば高所得者への一層の増税が避けられない。格差是正の課題に所得税で対応すべきなのか、財務省内には意見対立がくすぶり続ける。
他省庁幹部は「大きく広げた風呂敷が現実を前に縮み、ハンカチで済ませようという雰囲気になった」とつぶやいた。