米政治空白に乗じる中国に気をつけろ 安倍政権しっかり対米工作すべき (3/3ページ)


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 北京は制裁決議の抜け穴をまんまと利用している。制裁決議をよく読むと、ただし書きがあり、北の輸出収入資金の用途が核やミサイル開発など軍事ではなく、民生向けであれば、制裁対象にはならないという。カネに色はないのだから、中国が支払うカネが民生に限定されるはずはないのだが、中国はそれを盾に白昼堂々と禁制品を輸入している。

 石炭、鉄鉱石などの輸入のみならず、中国は対北投資、北朝鮮企業の中国内での活動などで北の外貨稼ぎに協力している。このことは米国務省も国連事務局も掌握しているはずなのだが、ワシントンはアクションをとらなかった。

 「中国は米国が1歩後ろに引けば、必ず2歩出てくる」とは、これまでの共和党幹部の一貫した対中観だ。国内優先をうたうトランプ氏がそうした意見に耳を傾けるかどうか、不確かだ。安倍晋三政権は米政権移行期間のうちに、しっかりと対米工作すべきだ。(産経新聞特別記者・田村秀男)