2016年に国内で新規株式公開(IPO)を行う企業の数が、前年実績の98社より11社少ない87社の見通しとなったことが30日、日本取引所グループ(JPX)のまとめで分かった。前年比の減少は7年ぶり。年初の株価急落や英国の欧州連合(EU)離脱決定などで株式市場が波乱含みとなり、企業側がIPOの時期を慎重に見極めたことなどが背景にあるようだ。
取引所別の内訳は、東京証券取引所が85社、名古屋証券取引所が2社。東証が見込む85社のうち、1部と2部が13社で、新興企業向けのマザーズとジャスダックがそれぞれ55社と14社、機関投資家など向けのプロマーケットが3社。
16年の資金調達額の合計は8445億9000万円を見込む。前年は日本郵政グループ3社の同時上場で1兆7896億9000万円と大幅に押し上げられたが、その反動で前年比で減少した。
16年の大型IPOは7月に無料通信アプリのLINE(ライン)、10月にJR九州があった。国内のIPO社数は前年を下回る見込みとはいえ、前々年の80社を上回っており、東証の上場推進部は「高水準のIPOが実現する環境は続いている」とみている。