【来年度税制改正】タワーマンション、海外移住、タックスヘイブン 過度な節税に「包囲網」

2016.12.8 22:22

タワーマンションの固定資産税
タワーマンションの固定資産税【拡大】

 平成29年度税制改正大綱は、富裕層や多国籍企業の過度な節税を防止する対策を盛り込んだ。租税回避地での節税実態を暴露した「パナマ文書」問題で納税者の不信感が浮き彫りになっており、政府は課税逃れへの包囲網強化を急ぐ。

 今回の改正では、30年以降に引き渡される20階建て以上の新築のタワーマンション(タワマン)の固定資産税を見直す。中層階から上のフロアの税額は1階上がるごとに約0・25%ずつ増税、下のフロアは1階ごとに同じだけ減税とする。

 27年1月の相続税増税前後から高層マンションの評価額と時価の差をついた「タワマン節税」が広がっていたが、今回の見直しで節税のうま味は薄まる。

 また富裕層の税逃れ対策では海外移住に伴う相続税の「5年ルール」を「10年ルール」に見直す。現在は相続人と被相続人が海外に5年超住んでいれば、海外資産に日本の相続税がかからない。29年4月からは10年超の居住者を除き、日本の相続税を課す。

 企業向けでは「タックスヘイブン対策税制」を見直す。現在は法人税率20%未満の国・地域にある事業実体のないペーパー会社は、親会社と所得を合算して日本で課税している。今回は20%未満の税率基準をなくし、ペーパー会社の配当や知的財産などに日本の税率で課税する。

 多国籍企業の課税逃れをめぐっては国際協調に沿って今後も順次、法整備を進める見通しだ。

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