日銀が12日発表した11月の国内企業物価指数(2010年平均=100、速報)は前年同月比2・2%下落の99・1だった。円高により20カ月連続で前年を下回った。一方、直近では円安や原油高が進み、マイナス幅は6カ月連続で縮小し、15年5月(2・2%下落)以来の小ささだった。
日銀は「石油輸出国機構(OPEC)の原油減産や、トランプ次期米大統領への期待からの円安で、押し下げ圧力は弱まった」と分析した。
最も下落幅が大きかったのは、化学製品の5・8%。次いで石油・石炭製品の5・7%、銅など非鉄金属の5・4%と続いた。直近では原油高となっているが、昨年の水準には戻っていないため、引き続き下落幅が大きかった。
全814品目のうち、下落したのは504品目、上昇は226品目だった。円ベースの輸入物価指数は10・2%下落し、輸出物価指数も7・8%下がった。