
北海道・根室半島の納沙布岬(左下)沖に浮かぶ北方領土の歯舞群島。先にある色丹島は雲に遮られ肉眼では望めなかった=3日、北海道根室市【拡大】
転機となったのは、ロシアが14年のウクライナ危機で欧米との関係を悪化させ、経済制裁も科されたことだ。ロシアには、中国への武器輸出で外貨収入を得るほか、国際問題での「政治的支持」を得る狙いがあったと考えられている。
武器輸出以外でも、ハーグの仲裁裁判所が7月、南シナ海での中国の主権主張を否定した裁定について、プーチン露大統領は反対の立場を表明。9月には、南シナ海の島嶼(とうしょ)部で中露が合同軍事演習を行った。
最近のプーチン露大統領は、04年に中国との国境画定交渉が妥結したのは、両国間に「特権的な戦略パートナー」と呼べる水準の「信頼関係」があったからだと発言。「日本との信頼関係はその水準に達していない」と日本を牽制(けんせい)している。ロシアでは「日本は中国をにらんでロシアを引き寄せたいと考えており、領土交渉における日本の立場は弱い」といった識者の見方が報じられている。(遠藤良介)