【ソウル=桜井紀雄】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の友人で女性実業家、崔順実(チェ・スンシル)被告の国政介入事件を政府から独立して捜査する「特別検察官」(特検)は11日、崔被告側への出資をめぐる贈賄の疑いで、韓国最大の財閥、サムスングループの事実上のトップである李在鎔(イ・ジェヨン)副会長を12日午前に事情聴取する方針を固めた。
新型スマートフォンの生産・販売停止などにより、サムスン電子の2016年12月期連結売上高(暫定値)は前期比0.4%増の201兆5400億ウォン(約19兆円)と伸び悩む。贈賄疑惑への批判が、事業再建だけではなく創業家の事業継承にも影響しそうだ。
特検は11日の会見で、李氏が「容疑者として」出頭予定だと述べた。朴氏が李氏と面会し“口添え”をした疑惑もあり、朴氏の「共謀」も視野に捜査する。
サムスンをめぐっては15年7月、傘下企業間の合併が国民年金公団の賛成で決定し、李氏が経営権の掌握に成功したとされる。この後、サムスンは崔被告が実質支配した財団に204億ウォンを拠出し、ドイツで乗馬訓練をする崔被告の娘側にも220億ウォンの支援を約束したという。
特検は、朴政権が合併に賛成するよう公団に圧力を加え、出資はその見返りだとみて、前保健福祉相を逮捕したり、崔被告が当時使っていたタブレット端末を新たに押収したりするなど、捜査を進めてきた。
特検は11日、国会での偽証容疑で李氏を告発するよう国会側に要請した。