
六本木ヒルズで行われた訪日外国人への対応を想定した避難訓練=17日、東京都港区【拡大】
「消費や雇用、対外発信につながらないインバウンド施策は本末転倒」。東洋大の島川崇教授(国際観光学)は、今後の観光施策の方向性は“数よりも質”になるとみる。ビザ緩和が訪日客急増のきっかけを作ったように「オープンな人材や地域づくりにつながる開国的な施策がもっと必要だ」と指摘する。
既に取り組みは始まっている。岡山県和気町では昨年秋、旅館や温泉施設の従業員向けに無料の英語教育を開始。温泉やサイクリングロードなどの観光資源に恵まれる同町だが、訪日客に対応できる施設や人材の不足に悩んでいた。小学校高学年まで対象を広げた「英語公営塾」も開講し、どこでも英語が通じる街づくりを目指す。
担当者は「多くの町民が訪日客に話しかけ、ふれあいが持てる。そんな居心地の良い町になれれば」と将来に思いをはせている。(佐久間修志)