
GMの本社ビル=米ミシガン州デトロイト(撮影・大竹信生)【拡大】
今回、トランプ氏が名指しで批判したのは、貿易赤字の約半分を占める最大の赤字相手国・中国と、いずれも1割弱を担う3位日本と4位メキシコだ。
まず、生産拠点を海外に移す企業に高い税金を課す「国境税」を制裁措置に掲げ、圧力をかける。さらに、米国の主張が通らない環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)のような多国間の枠組みは避け、2国間交渉を通じ「米国製品を買え」と突き付ける。
仮に過去の貿易摩擦と同様の経過をたどった場合、相手国に対し米国製品の輸入義務付けや輸出規制、米国内の生産拡大などを要求する可能性がある。
一方、リーマン・ショック後に米自動車大手3社「ビッグ3」のゼネラル・モーターズ(GM)やクライスラーが経営破綻したのは、貿易摩擦で保護されたことで非効率な経営体質を温存したことが一因とされる。
第一生命経済研究所の永浜利広首席エコノミストは、トランプ氏の政策が「米国の自動車産業をさらに衰退させるきっかけになる」との見通しを示す。(田辺裕晶)