
企業経営者らとの会合前に話すトランプ米大統領(中央)と、商務長官に指名したロス氏(左)=2日、ワシントン(AP)【拡大】
トランプ米大統領は2日、ホワイトハウスでの共和、民主両党の議員団との会談で、メキシコとカナダに要求している北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉を早急に開始する意向を示した。メキシコのペニャニエト大統領も1日に再交渉開始に応じると表明している。再交渉は早ければ5月にも始まるとみられ、NAFTAは発効から23年が過ぎ見直しを迫られる。
トランプ氏は会談で、NAFTA再交渉について「準備が整い次第、すぐに進める」と述べた。また交渉の責任者に商務長官に指名した投資家のウィルバー・ロス氏を充てることも明らかにした。
米政府が他国との貿易交渉を始めるには、90日前に議会に通告しなければならない。このため再交渉の開始は5月以降になるとみられる。ペニャニエト氏も1日に「90日後に貿易協定を更新する交渉が始まる」と述べ、この間に国内の企業と協議するとしている。
トランプ氏は選挙戦中からNAFTAによる関税引き下げの結果、製造業がメキシコに流出したと主張。米国の対メキシコ貿易赤字を問題視してきた。議員団との会談でも「自由かつ公平な貿易」を求めるとして、貿易赤字の解消を目指す考えを示した。
一方、カナダのトルドー首相も近く、トランプ氏と会談し、NAFTA再交渉について協議する見通し。再交渉の行方次第ではメキシコに生産拠点を持つ日本企業にも影響が出そうだ。(ワシントン 小雲規生)