１月の貿易収支　５カ月ぶり赤字　資源高で輸入額増

　財務省が２０日発表した１月の貿易統計（速報、通関ベース）によると、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は１兆８６９億円の赤字だった。赤字は５カ月ぶりで、前年同月に比べ赤字幅が６７．８％拡大。資源価格上昇などで輸入額が２年１カ月ぶりに増加に転じたことなどが影響した。また、トランプ米大統領が問題視する対米貿易収支は黒字を維持したが、水準は２カ月連続で前年を下回った。

　貿易赤字額は１兆１６０５億円だった２０１５年１月以来の大きさとなった。輸出は１．３％増の５兆４２１９億円で、２カ月連続のプラス。

　一方、輸入は８．５％増の６兆５０８８億円。昨年１１月に石油輸出国機構（ＯＰＥＣ）が原油の減産で合意した影響などで、原油価格が前年同月比で４割以上値上がりしたことが輸入額全体を押し上げた。