欧州連合(EU)交渉筋は7日までにフジサンケイビジネスアイの取材に応じ、日本とEUの経済連携協定(EPA)交渉について年内に大枠合意を実現できるとの期待感を示した。欧州では今後、重要な国政選挙が相次ぐが、「28カ国のEU加盟国ではどこかで必ず選挙が実施されている」と述べ、交渉には影響しないと指摘した。
欧州では今月のオランダ総選挙を皮切りに4~5月のフランス大統領選挙、秋のドイツ連邦議会選挙など大型選挙が続く“政治の季節”に入った。このため、交渉が長期間にわたり停滞するとの懸念が強まっている。
こうした指摘に対し、EU筋は「選挙が否定的な形で域外との交渉に影響したことはない」と強調。年内にEPA合意を目指す考えを「日欧双方がおおむね共有している」と説明した。
一方、交渉ではEUが日本に豚肉やチーズといった農産物の市場開放を求めているのに対し、全国農業協同組合中央会(JA全中)など国内の生産者が強く反発。1月の首席交渉官会合も物別れに終わるなど、協議は行き詰まっている。
EU筋は着地点を見いだすため「双方の妥協が欠かせない」と指摘。「(交渉の)モメンタム(勢い)は失われていない。後は政治決断のみ」と呼び掛けた。
多国間の通商協定を批判するトランプ米政権の誕生で、巨大自由貿易協定(メガFTA)交渉はいずれも停滞感が強まっており、日欧が年内に突破口を開けるかに注目が集まりそうだ。(ブリュッセル 高木克聡)