震災6年 試験操業、魚種を拡大 価格低迷も「漁は生きがい」 (2/2ページ)

2017.3.11 05:00

試験操業で取れたアンコウを水揚げする漁師の芳賀文夫さん=2月9日、福島県いわき市の勿来漁港
試験操業で取れたアンコウを水揚げする漁師の芳賀文夫さん=2月9日、福島県いわき市の勿来漁港【拡大】

 13年9月、芳賀さんは所属するいわき市漁協が試験操業を始めると、すぐに漁に出た。しかし、当時は底引き網漁の対象魚種がミギガレイなど3種類のみで「隣の茨城県では普通に漁ができるのに、福島ではなぜ自由に漁ができないのかと悔しかった」。勿来漁港から茨城県までは数百メートルにもかかわらず、捕れた魚を海に戻すこともしばしば。それだけに、ヒラメが試験操業の対象に加わったときは「福島の漁業が前に進んだと実感した」と語る。

 だが、魚介類の値段は原発事故前の10分の1程度で、風評は根強い。3年ほど前に約1000万円で新調した船のエンジンの返済が残り、魚介類が今の値段のままであれば、東電からの賠償がないと返済は不可能だ。

 それでも、芳賀さんは漁師を辞めたいと思わない。「漁は自分の生きがいだから」。どんな状況になっても漁に出続けると心に決めている。

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