
握手を交わすサウジ証取のハサンCEO(左)とJPXの清田瞭CEO=14日午前、東京・日本橋兜町の東京証券取引所【拡大】
日本とサウジアラビア両政府や両国企業などは14日、サウジの脱石油依存を後押しする協力プラン「日・サウジ・ビジョン2030」に関する会合を開き、製造業や金融、エネルギーなど幅広い分野で協力を進める官民合わせて20件以上の覚書を交わした。原油貿易に偏っていた両国の経済関係を深化し、日本企業のサウジ進出を加速する。
トヨタ自動車はサウジへの工場進出について事業化調査に着手。サウジ政府は知名度が高いトヨタの工場誘致を端緒に海外からの投資を呼び込みたい思惑があり、進出を要請していた。
三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の3メガバンクはサウジ総合投資院とサウジへの投資促進に向け情報交換を行う。
日本取引所グループ(JPX)はサウジ証券取引所と金融商品の開発や互いの取引所での証券の重複上場に加え、市場調査や宣伝活動などで幅広く協力する。傘下の東京証券取引所による国営石油企業サウジアラムコの上場誘致に向け、協力関係を構築する狙いだ。
また、両国政府も14日の閣僚会合で、投資や海水淡水化、社会発展の3分野で覚書を締結。今後は協力プランに基づき東京とリヤドにオフィスを開設し、共同事業の推進や民間企業同士の交流などを後押しする。
世耕弘成経済産業相は会合で「多くの日本人がサウジの改革にかける熱意を真剣に受け止めている。両国関係は戦略的パートナーへとステップアップし新たな時代の幕が開ける」と述べた。