当局が乗り出した背景には、食品業界の衛生管理意識の低さがある。使用期限切れの食肉を使った加工品を販売したり、飲食店で下水などにたまった油を抽出した「地溝油」を使ったりするケースが後を絶たず、公安省によると、15年に取り締まった食品の安全に関する犯罪件数は1万5000に上る。
凱徳龍之夢虹口内にある日本料理店の男性従業員は「常に客に見られていると意識して、厨房を清潔に保つよう同僚と声を掛け合うようになった」と話す。一方、消費者の不信感を拭い去るのは簡単ではないようで、火鍋料理店前で並んでいた男性会社員(22)は「映像を店側が編集している可能性もある」と指摘した。(上海 共同)