
妻のブリジット夫人を習近平主席と夫人の彭麗媛氏に紹介する仏のエマニュエル・マクロン大統領(左から4人目)。後ろにはドナルド・トランプ米大統領とメラニア夫人がいる=7日、独北部のハンブルクのエルブフィルハーモニー(ロイター)【拡大】
【ハンブルク=西村利也】ドイツ・ハンブルクで開かれていた20カ国・地域(G20)首脳会議は8日、2019年の日本開催を盛り込んだ首脳宣言を採択して閉幕した。宣言では、焦点となっていた反保護主義の記述について、米国に配慮して両論を併記。地球温暖化対策は国際枠組み「パリ協定」からの離脱を表明した米国と、他の19カ国・地域の事情を列挙し、溝が残った。
G20首脳は08年から会合を開いているが、日本での開催は初めて。18年はアルゼンチンで開く。
安倍晋三首相は、18(平成30)年9月の自民党総裁選に勝てば総裁任期が21年9月までとなる。20年の東京五輪・パラリンピックや同年施行を目指す憲法改正と並んでG20日本開催も安倍首相が意欲を見せる重要な政治案件になりそうだ。
首脳宣言では、保護主義について自由貿易推進を訴える各国の主張を受け「闘いを続ける」と明記。同時に、保護主義的手法も辞さない米国が受け入れやすいよう、不公正な貿易相手国に対し「正当な対抗措置」を容認すると盛り込んだ。