バイオ医薬品の医薬品開発業務受託機関(CRO)世界最大手、薬明康徳新薬開発(ウーシーアップテック)はこのほど、四川省の医学関連工業団地「成都国際医学城」と正式に契約を交わし、医学城内に100億元(約1644億1400万円)を投じて「薬明康徳生命健康産業園」を建設することで合意した。中国西部戦略発展の最有力地として、同社の川上・川下産業を集積していくという。
2000年に設立され上海に本社を構える薬明康徳は、世界をリードする製薬、バイオテクノロジー、医療機器開発のサービス会社。バイオ医薬品CROとしては世界最大手だ。
プロジェクトでは、1000ムー(1ムーは6.67アール)の土地にバイオ医薬品・製剤の研究開発・生産基地、万創(万人のイノベーション)センター、バイオバンク、西部本社、希少疾患病院などを建設する計画。
中でもバイオ医薬品・製剤の研究開発・生産基地では、バイオ製品のCROや製造受託(CMO)、製剤開発、GMP(医薬品の製造における製造管理と品質管理の基準)に沿った生産を行う。
バイオバンクでは、主に腫瘍や遺伝病といった重大疾病の国家級生体試料や関連データを保管し、新薬開発や健康診断、治療に役立たせる。
薬明康徳の劉暁鐘常務副総裁は「わが社は世界30カ国余りの3000近い機関から開発を請け負い、プロジェクト数は数千件を超える。今後10年間で1万人規模の世界的視野を持ったイノベーションチームを集め、世界をリードする、国内一流の健康産業パークを構築していく」との考えを示した。(中国新聞社)