
カンボジア人民党の選挙集会で演説するフン・セン首相=6月2日、プノンペン(共同)【拡大】
救国党の報道担当者は「今回より10~15%票を上積みすれば、下院選で勝てる」と表明。一方、首相は「得票数では前回地方選より多い。下院選も今回と同じ結果になる」と与党勝利の見通しを強調した。
カンボジアのシンクタンク、国際協力平和研究所のプー・ソティレア理事長は「人民党が与党としてとどまるための最大の試練に直面しようとするなか、下院選に向けた不確実性は高まっている」と分析する。
◆締め付けを強化
政権維持への自信を示す首相の発言とは裏腹に、人民党政権は救国党への締め付けを強めている。救国党党首だったサム・レンシー氏は15年から国外で事実上の亡命を続ける。与党政治家への名誉毀損(きそん)容疑で逮捕状が出され、帰国すれば即時収監は確実だからだ。
同氏は今年2月、有罪判決を受けた者の党首就任を禁じる改正政党法の成立前に、党首を辞任。7月10日には同法のさらなる改正を議会が可決し、犯罪記録がある人物の写真や音声などを政党が使うことが禁じられた。
サム・レンシー氏は国民の人気が高く、救国党の支持につながることを人民党政権は警戒する。一連の措置は、次期下院選を前にした危機感の表れとみられている。(プノンペン 共同)