
2016年8月、米韓の合同指揮所演習「乙支フリーダムガーディアン」の一環で、対テロ訓練をする韓国軍兵士=ソウル(AP)【拡大】
【ワシントン=黒瀬悦成】マティス米国防長官は20日、中東に向かう専用機の機中で記者団に対し、21~31日実施の米韓年次合同軍事演習「乙支フリーダム・ガーディアン」(UFG)に参加する米軍将兵が昨年よりも減少したことについて、北朝鮮の反発に配慮したわけではないと強調した。
今年の合同演習に参加した米軍将兵は約1万7500人で、昨年より約7500人少なかった。韓国からは昨年と同規模の約5万人が参加している。
マティス氏は、演習の計画は数カ月前から決まっていたと指摘した上で、「参加人数は演習の目的に応じて設定される。今回は戦闘指揮所の運用に多大な重点を置いている。参謀らが主体で、前線の兵士や海上の艦船とはあまり連携していない」と述べた。
マティス氏はまた、北朝鮮が演習に反発姿勢を見せていることに関し、「演習は韓国を守るための完全にに防衛的な演習だ。北朝鮮も、彼らが公に何を言おうと、防衛目的の演習であることは理解している」と指摘した。また、「(北朝鮮との間で)誤算が生じるのを避けるため、透明性を確保している」と語り、報道陣に指揮所演習の様子を可能な限り公開していることを強調した。