米通商代表部(USTR)は19日、環太平洋連携協定(TPP)交渉で首席交渉官を務めたワイゼル代表補が退職したと発表した。これでオバマ前政権時代にTPP交渉を合意に導いた立役者の幹部3人がUSTRからいなくなった。
TPP交渉を主導したフロマン前USTR代表は、2017年1月のトランプ政権発足に合わせて辞職。日本との協議を担当したカトラー前次席代表代行は、15年10月のTPP交渉の大筋合意から間もなく退職した。トランプ政権はTPPから離脱。USTRのライトハイザー代表は、ワイゼル氏の退職を受けて「新たな人生の素晴らしい幕開けを願う」との声明を発表し、USTRでの功績をたたえたが、TPPには触れなかった。
ワイゼル氏は1994年にUSTRに入り、日本や韓国などアジア太平洋諸国との通商交渉を主に担当した。(共同)