
学校法人「加計学園」が岡山理科大獣医学部を新設予定の建設現場=愛媛県今治市【拡大】
27年6月に閣議決定された「日本再興戦略改訂2015」には、国家戦略特区での年度内の獣医学部の新設検討が盛り込まれた。
文科省は「既存の大学・学部では対応が困難」などの設置4条件を盾に難色を示したが、安倍首相が議長を務める特区諮問会議は28年11月、広域的に存在しない地域に限り新設を認める-と決定した。
その後、反対していた日本獣医師会への配慮などから、設置数を1校に限定。日本獣医師会側は会長短信で、閣僚などへの働きかけで「何とか『1校に限り』と修正された」と報告、複数校の設置回避に成功したことを強調した。
■追及空振り
今年1月に実施された今治市での獣医学部の運営事業者公募で選ばれた加計学園は3月、文科省に設置を申請。文科相が最終関門である設置審に諮問したが、5月以降に政争に巻き込まれる状況となった。
国家戦略特区を所管する内閣府側が文科省側に伝えたとされる早期開学への「総理のご意向」と書かれた同省の記録文書が表面化すると、文科省前事務次官の前川喜平氏が選定過程について「行政がゆがめられた」などと告発。野党も、首相が友人の学園理事長に便宜を図ったのではないかと追及、政争が過熱した。